毎年9月になると、釣具屋のシーバスコーナーは大型ルアーが前に出てきます。
「秋はコノシロ!落ちアユ!だからビッグベイト!」
僕も5年前、そう信じて大きいルアーを投げ続けていました。
実は、このブログの2年前の記事にも「秋のベイトは20cm前後だから12cm前後のルアーを」と書いています。
でも、毎週金曜の夜に河川へ通い続けて分かったのは、少し違う現実でした。
✔️ 秋の河川は「大型ベイト一辺倒」ではない。10cm以下の小型ベイトが主体の日も多い
✔️ 実際に釣れたのは水深1〜1.5mの浅場、橋脚の明暗をゆっくり流す釣り
✔️ 大事なのはルアーの種類より「小さめ・浅め・ゆっくり」という通し方
✔️ 同じ日に友人と並べて撮れるくらい、パターンにハマれば連発する
毎週金曜の夜、河川や浜名湖でシーバスを追いかけて5年。
この記事では、実際に僕が撮った現場のベイト写真と釣果写真をもとに、秋の河川シーバスをどう組み立てるかを解説します。
秋シーバスの「大型ベイト神話」を疑ってみる
先に断っておくと、コノシロパターンも落ちアユパターンも実在します。
ハマれば一発でランカーが出る、夢のあるパターンです。
問題は、それが「秋の河川のすべて」ではないということ。
秋の攻略記事を10本読めば、9本が大型ベイトの話をしています。
その情報だけを持って河川に立つと、こうなります。
大きいルアーだけを投げ続けて、何も起きない夜
僕が実際にやってしまった失敗です。
秋だから、と14cm以上のルアーばかりをローテーション。
3時間投げて反応ゼロ。隣で小さいルアーを投げていた人が普通に釣っていて、ようやく気づきました。
「その日、目の前にいるベイトを見ていなかった」
RIKU情報を集めるほど、目の前の現実より「秋はこうあるべき」が優先されちゃうんですよね。
河川は海より「小型ベイトが残りやすい」
コノシロやサヨリは、河口や湾奥で群れやすいベイトです。
一方で河川の中流〜下流域には、イナッコやカタクチのような小型ベイトが年間を通して溜まっています。
秋になって大型ベイトが入ってくることもありますが、それは「その日その場所にいれば」の話。
いなければ、いつも通り小型ベイトを食べているシーバスがそこにいます。
つまり河川では、大型ベイトは「加わるもの」であって「入れ替わるもの」ではないというのが、5年通った僕の感覚です。
僕のホーム河川で実際に見た秋のベイト【写真あり】
理屈より、実際の写真を見てもらうのが早いと思います。
以下はすべて、僕が秋の河川ナイトゲーム中にヘッドライトを当てて撮ったものです。
足元に寄っていたり、打ち上げられていたベイトを、そのまま撮影しています。
① 体高のある小型ベイト(10〜13cm前後)


銀色に黄緑がかった光沢、腹側にギザギザした稜鱗(キール)。
ニシン科の特徴が出ています。コノシロの若魚(コハダ)か、サッパのどちらかだと思われます。
ここで注目してほしいのはサイズです。「コノシロパターン」と聞いて多くの人がイメージする20cm以上ではなく、10cm ちょっと。
このサイズなら、ビッグベイトは要りません。
② 細身の小型ベイト(7〜9cm前後)


背中が青銀、腹が白の細長いシルエット。イナッコかカタクチイワシの若魚と思われます。
河川では、このタイプが一番よく見かけます。秋も例外ではありませんでした。
③ もっと小さい個体(5cm前後)
草の生えた際に打ち上がっていた一匹。5cm あるかないかです。
このサイズが主体の日は、正直80mm クラスでも大きいくらい。



夜だと魚種の断定は難しいです。でも大事なのは名前を当てることじゃなくて、「サイズとシルエット」を見ること!
結論:秋の河川でも、主役は10cm以下だった
3枚並べて気づくと思いますが、20cmを超えるベイトが1枚もありません。
これが僕のホーム河川の、秋のリアルです。もちろん地域や河川によって差はあります。
でも少なくとも「秋だから大型ベイト」と決めつけて釣り場に立つのは、危険だということは言えます。
だからこそ、現場に着いたら5分間、足元と水面を観察する。これが秋の攻略で一番最初にやるべきことです。
✔️ ヘッドライトを足元の水面に当てて、逃げる小魚のサイズを見る
✔️ 打ち上げられたベイトがあれば拾って確認する
✔️ ボイルがあれば、その音の大きさで捕食対象を推測する
秋に効いた攻略パターン|明暗×ゆっくり×浅いレンジ
ベイトのサイズが分かったら、あとは「どこを、どう通すか」です。
僕のホーム河川で去年の秋、実際に釣れたときの条件を書き出します。
✔️ 場所:橋脚まわりの明暗の境目
✔️ 水深:1〜1.5mの浅場
✔️ 通し方:上流側に立って、流れに乗せてゆっくり流し込む
✔️ ルアー:ガルバスリム、ブローウィン80S
✔️ カラー:チャート系
明暗の境目を「流し込む」イメージで
橋脚まわりの常夜灯がつくる明暗は、河川シーバスの一級ポイントです。ここまでは誰でも知っている話。
大事なのはその先で、明暗をどう通すかです。
僕がやっているのは、上流側に立って明暗の境目にルアーを送り込み、リールはほとんど巻かずに流れに任せる釣り。
ラインのたるみを取る程度でゆっくり流し込みます。
明るい側から暗い側へ、ルアーが入っていく瞬間。そこでバイトが出ることが多いです。



巻くというより「流す」感覚。焦って巻くと一気に反応が落ちます。
なぜ「ゆっくり」なのか
理由はシンプルで、シーバスに見せる時間を長くするためです。
夜のシーバスは、ルアーの細かい動きよりシルエットと波動で判断しています。
速く引くと、見せる時間が短くなるうえに、小型ベイトの動きとしても不自然になります。
10cm以下のベイトが、流れに逆らって高速で泳いでいることはまずありません。
流れに乗って、頼りなく流されている。それを演出するのがドリフトです。
水深1〜1.5mという「ちょうどいい浅さ」


ドシャローではありません。かといって深い場所でもない。膝上〜腰くらいの水深です。
この程度の浅さだと、シーバスは必然的に表層〜中層を意識します。
だから深く潜るルアーは要らないし、ボトムを取る必要もない。
表層直下をゆっくり通せるルアーで十分に届きます。
逆に言えば、この水深で1m以上潜るルアーを使うと、レンジが合いません。
秋にバイブレーションを投げて反応がない、という人はここが原因かもしれません。
パターンにハマると連発する


この日は友人と一緒に入っていて、二人とも釣れました。並べて撮ったのがこの写真です。
サイズは40cm前後。ランカーではありません。
でも同じ場所で、同じ通し方で、複数本出たという事実が大事だと思っています。
まぐれで1本釣れたのではなく、パターンとして成立していた。
再現できる釣りだった、ということです。


秋の河川は、条件が噛み合うとこういう夜があります。だからこそハイシーズンと呼ばれるんですね。



まさに秋のシーバス釣りの醍醐味!涼しくて楽しいよね!
秋に実際に釣れたルアー5選
ここからは、僕が秋の河川で実際に投げて結果が出たルアーを紹介します。
先に全体の傾向を書いておくと、カラーはチャート系が軸でした。
夜の河川ではシルエットとアピールのバランスが良く、明暗の中でも見失いにくい。
ただし1本だけ例外があるので、そこは後述します。
① ガルバスリム80S|流し込みの主軸
シンキングペンシルの中でも、特に「流す釣り」に向いた1本。
僕が明暗のドリフトで一番手に取るのがこれです。
80mmという長さが、現場で見た7〜9cmのベイトにちょうど重なります。
巻かずに流していても水を掴んでくれるので、ゆっくり見せたい秋のパターンと相性がいい。
カラーはチャート系を使っています。
② ブローウィン80S|シンペンとミノーの中間役
分類上はシンキングミノーですが、使用感はシンペンに近い1本です。
ガルバスリムより少しだけ動きが出るので、「流すだけでは反応がない」ときの次の一手になります。
同じ80mmでレンジも近いため、ローテーションの相方として持っておくと組み立てやすいです。



この2本があれば、秋の明暗攻略はだいたい成立します。まず揃えるならここから!
③ KOKO こだわり君ジグヘッド 11g|正直これが一番釣れた
※こちらはメーカー様よりご提供いただいた製品です。
正直に書きます。去年の秋、僕が一番釣ったのはこれです。
ジグヘッド+ワームという組み合わせは、プラグに比べて地味に見えるかもしれません。
でも小型ベイトが主体の日、エサそのもののシルエットとナチュラルな波動は圧倒的に強い。
11gという重さも、水深1〜1.5mの浅場をゆっくり通すのにちょうどいいバランスでした。


④ サスケ裂波120|ベイトが大きい日の1本
ここまで「小さめが効く」と書いてきましたが、小さければいいという話ではありません。
裂波120は12cm。僕もかなりの本数を持っていて、実際にシーバスをよく釣っているルアーです。
ベイトのサイズが上がった日や、広く探りたいときに手が伸びます。
そしてこのルアーだけ、僕の実績カラーはレッドヘッドでした。
他はチャート軸なのに、裂波はレッドヘッドが飛び抜けています。理由は正直よく分かりませんが、事実としてそうなっています。



「なぜか釣れるカラー」ってありますよね。理屈じゃなくて実績で選ぶのも大事です。
⑤ サイレントアサシン99F|最初の1本に
定番中の定番で、初心者が最初に持つならこれ、というフローティングミノー。
99mmという標準サイズで、飛距離も出て扱いやすい。
秋に限らず年間通して使える1本なので、まだ持っていない方はここから始めるのが安全です。
まとめ:カラーは「チャート軸+レッドヘッド」
✔️ 基本はチャート系。夜の明暗で見失いにくくアピールも十分
✔️ サスケ裂波だけはレッドヘッドが突出して実績あり
✔️ サイズは80mm前後が軸、ベイトが大きい日は120mmへ
✔️ 一番釣れたのはプラグではなくジグヘッド(こだわり君11g)


秋の時期別の狙い方【9月・10月・11月】
ひと口に「秋」と言っても、9月と11月では水温もベイトもまったく違います。
僕が河川に通っていて感じる、月ごとの変化をまとめます。
| 時期 | 水温の傾向 | 状況 | 狙い方 |
|---|---|---|---|
| 9月 | まだ高い | 夏の延長。数は出るがサイズは小さめ | 小型ベイト主体。80mm前後をゆっくり |
| 10月 | 下がり始める | ベイトが多く、最も安定して釣れる | 明暗のドリフトが本領を発揮 |
| 11月 | はっきり下がる | 数は減るがサイズが上がる | ベイトが大きい日は120mmも視野に |
9月|まだ「夏の続き」だと思った方がいい
カレンダーが秋になっても、水中はまだ夏です。
台風の増水や急な水温変化で状況が動きやすい時期でもあります。
数は出るけれど、セイゴサイズが混じることも多い。
この時期は無理に大型ベイトを探さないこと。目の前にいる小型ベイトに素直に合わせた方が、結果的に釣れます。



9月に「秋だから」と大きいルアーに変えて、逆に釣れなくなったことが何度もあります。
10月|秋の本番。ここが一番おいしい
水温が下がり始め、シーバスの活性が安定する時期です。
僕が去年、明暗のドリフトで複数キャッチできたのもこの時期でした。
ベイトの数も多く、シーバスが素直にルアーを追ってくれる印象があります。
釣行回数を増やすなら、間違いなく10月です。
11月|数は減る、でもサイズが出る
水温がはっきり下がり、シーバスの数自体は減ってきます。
ただしこの時期のシーバスは産卵を控えて体力をつけようとするため、1本あたりのサイズが上がりやすいのが特徴です。
ベイトが大きい群れに入れ替わっている日もあるので、9月・10月のように小型一辺倒ではなく、120mmクラスも持っておくと対応できます。
時期より大事なのは、やっぱり潮
ここまで月ごとに書いてきましたが、最後に補足しておきます。
同じ10月でも、潮が動いていない日は釣れません。
僕の実感として、時期の良し悪しより「その日その時間に潮が動いているか」の方がはるかに影響が大きいです。秋だからといって、潮止まりの時間に粘っても厳しい。
潮と地合いの考え方は、こちらの記事で詳しく解説しています。


秋シーバスのタックルと装備
秋だからといって、特別なタックルは要りません。
ただし「秋ならでは」の注意点はいくつかあります。
ここでは僕が実際に使っている道具をベースに、秋に意識してほしいポイントをまとめます。
ロッドとリールは通年と同じでOK
8.6ftのMLクラス+3000番のスピニング。これで秋の河川は問題なく戦えます。
僕が使っているのはダイワのラテオ86MLとシマノのディアルーナ86ML。
この記事で紹介したルアーはすべて、この2本で扱える範囲に収まっています。
80mm前後の軽いルアーをゆっくり流す釣りがメインになるので、むしろ硬すぎるロッドは不利です。
MLクラスがちょうどいい。




ラインは秋こそ気を使いたい
PE1号+フロロリーダー16〜20lb。これが基本です。
秋に意識してほしいのは、リーダーの傷。
ベイトが多い時期はシーバスの活性も高く、橋脚やストラクチャーの際でバイトが出ることが増えます。
当然、ラインが擦れる機会も増える。
僕は釣行のたびに指でリーダーをなぞって、ザラつきがあれば結び直しています。
せっかくのシーズンに、ラインブレイクで良い魚を逃すのはもったいないです。


秋こそランディングネットを持とう


これは強く言いたいところです。
秋は1本あたりのサイズが上がるシーズン。
特に11月以降は、抜き上げようとして口切れでバラす、という場面が確実に増えます。
僕自身、ネットを持っていなかった頃に何本か落としています。
あの瞬間の悔しさは、道具を揃えるコストとは比べものになりません。
河川は足場が高い場所も多いので、シャフトの長さは5m前後あると安心です。


ライフジャケットは秋も必須
夏が終わって涼しくなると、つい装備が軽くなりがちです。
でも水温が下がる秋以降は、落水したときのリスクがむしろ上がります。
僕はmazumeのレッドムーンライフジャケットIXを使っています。
ゲームベストタイプなので、ルアーケースやプライヤーもまとめて収納できて、河川の移動が多い釣りと相性がいいです。


フィッシュグリップとプライヤー


釣れた後に必要な道具です。
写真で使っているのはスミスのイージーフィッシュグリップ。3年使ってサビもほとんど出ていません。
シーバスのエラ蓋は本当に鋭いので、素手でのランディングは避けましょう。夜は特に見えづらいので危険です。


✔️ ロッド8.6ft ML/リール3000番
✔️ PE1号+リーダー16〜20lb(傷は毎回チェック)
✔️ ランディングネット(シャフト5m前後)
✔️ ライフジャケット
✔️ フィッシュグリップ・プライヤー
✔️ ヘッドライト(予備電池も)
ハイシーズンなのに釣れないときは
「秋は釣れるって聞いたのに、全然反応がない」
これ、めちゃくちゃよくあります。僕も何度も経験しました。
ハイシーズンだからこそ、釣れないときの落胆が大きい。
そんなときに僕が見直している順番を書いておきます。
① ルアーのサイズを落とす
まず疑うのはここです。
この記事の主題そのものですが、「秋だから大きいルアー」という思い込みを外す。
80mmクラスに落としただけで、急に反応が出ることがあります。
逆に、明らかに大きなベイトが跳ねているのに小さいルアーを投げ続けているなら、上げる。要は目の前の状況に合わせるということです。
② スピードを落とす
反応がないと、つい速く巻いて広く探りたくなります。
でも夜の河川では逆効果になることが多い。
「これ以上遅くしたら沈む」というギリギリまで落としてみてください。
巻くのをやめて流すだけでも構いません。
③ レンジを変える
表層〜浅いレンジで反応がないなら、下を探ります。
浅場の明暗パターンが軸とはいえ、シーバスが底付近に張り付いている日もあります。
そういうときはバイブレーション系の出番です。
僕はコアマンのVJを使うことがありますが、浅場では潜りすぎるので使いどころを選びます。


④ 場所を移動する


同じ立ち位置で粘り続けても、魚がいなければ釣れません。
30分投げて何も起きないなら、思い切って移動する。
秋は魚が動いている時期なので、こちらも動いた方が当たりを引きやすいです。



「粘り」と「意地」は別物。切り替える勇気も釣果のうちです。
それでも釣れない…という方は、こちらの記事もあわせてどうぞ。


まとめ:秋は「目の前の現実」を見る釣り
✔️ 秋の河川でも、ベイトは10cm以下が主体の日が多い
✔️ 実績パターンは「明暗×ゆっくり×水深1〜1.5m」
✔️ 主軸はガルバスリム80S・ブローウィン80S・こだわり君11g
✔️ カラーはチャート系。サスケ裂波だけはレッドヘッドが突出
✔️ サイズが上がる時期だからこそ、ランディングネットは必須
秋シーバスの情報は、どうしても「コノシロ」「落ちアユ」「ビッグベイト」に寄りがちです。
でも実際に河川へ通って写真を撮り続けてみると、
目の前にいたのは10cmにも満たない小さなベイトでした。
定説より、その日その場所の現実。それに合わせられたときに、シーバスは素直に答えてくれます。
2年前、僕はこの記事に「秋のベイトは20cm前後だから12cm前後のルアーを」と書いていました。
間違いではないけれど、それが全部ではなかった。
5年通って、ようやくそう書けるようになりました。
最後に、少しだけ個人的な話を
余談ですが、僕が友達に誘われて初めてシーバス釣りを始めたのも、秋のハイシーズンでした。
右も左も分からないままスタートして、当然ほとんど釣れませんでした。
それでも秋のナイトゲームは夜風が涼しくて気持ちよくて、あの時間が楽しかったことを今でもよく覚えています。
今思えば、それが5年続いている理由のひとつなのかもしれません。
秋は、シーバス釣りを好きになるのにいちばんいい季節です。
この記事が、あなたの秋の1本につながったら嬉しいです。
🎣 釣行のリアルタイム情報はXでも発信しています → @rikuseabassblog









コメント